|
現在、我が国の健康に対する様々な考え方は変遷の時期を迎えているように感じる。
その一つは、新たに導入された「健康日本21」プランである。
かつては、80歳になっても身の回りのことができ、社会的参加もできるようなアクティブな老人をつくっていくことによって(個人的にこの部分の表現はよいとは思えない)、21世紀の「超高齢化社会」に対応しようという「アクティブ・80・ヘルスプラン」というものが存在していた。
また近年では、地域保険法の改正と、それに伴う保健所並びに市町村保健センターの位置づけに変化があった。
このような変化の中で、国民の意識もまた変化している事だろう。 その中でも、食生活と疾病予防という、誰にとっても身近な問題が、近年脚光を浴びている。
昨年、日本肥満学会は肥満の判定としても利用しているBMIの値の中で、肥満と判定する下限値を25に改めている。また、BMI17未満の「やせ」をなくすことを目標の一つに掲げている。
今年度より使用される「第6次改訂日本人の栄養所要量」では、欠乏症だけでなく、過剰摂取による健康障害を防ぐ名目で許容上限摂取量を設定し、策定項目もビタミンやミネラルを中心に大幅に増やしている。
確かに、現在日本では生活習慣病のハイリスク要因とされる肥満の割合が増加しており、朝食の欠食等、食生活の所謂「乱れ」が指摘されている。
さらに、女性の20歳代と30歳代では「やせ」の割合が増加しており、同時にカルシウムの充足率が80%台と不足気味の傾向も指摘されている。
このような現状から予測される未来は、決して「健康で長生き」というものではない。
しかし、人は健康で長生きでありたいと願うものである。
肥満学会等でも示唆されるように、我々は時分の健康状態や、食生活について、もっと理解する必要があるだろう。
健康でありたいと願うなら、健康でいられるように自己管理をすべきである。まだまだ日本では偏った情報や、医療スタッフだけが知っていればよいといった無責任な考え方が定着しているように思えてならない。
この先、国民が自ら学ぶ姿勢と共に、専門家等は知識や情報を十分に提供していく必要がある。
|