はみごのぼやき
黄泉がえり

やっと見ました(いつもこう言っている気がしますが)。

宣伝効果の巧さというか、思惑通りというか、なかなかヒットした作品だったと記憶しています。

全編を通して、静かな、少し淡い霧がかかったような感覚が、印象として残りました。

謎が謎のまま残されてしまった作品。

会えるものなら会いたいと思うのは、誰しも共感できることなのかもしれません。
しかし、すべての人が、同じ気持ちで死の瞬間を迎えたわけではなかったでしょう。
二度とこの世に生を受けることのないように、そう祈りながら逝った人もいたかもしれません。
そして何よりも、今この瞬間に生きる人たちは、愛しい者との別れを、再び体験することになるのではないでしょうか。 本作を見ながら私が思ったことは、まず、それでした。それは、酷な気がしていました。

それでも、残された人たちが一様に穏やかな表情であったというのなら、私は、この奇跡を起こした何某かの存在に感謝をしても良いと思いました。

田中邦衛氏演じる医者の家族が理想的でした。

謎は明らかにしてほしかったです。



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