ニコル
はみごのぼやき

ニコル・アマルフィ


まさに目を見張った瞬間でした。

あの衝撃は大きくて、次の週が終わるまでずっと、「何処かで生きているんやんね」と思っていたくらいでした。 あんな事になるなんて思いもしませんでしたし、「嘘やろ…」と声を上げたことも事実です。

そう。前線にある者が命を落とすのは、分かっていたことでした。
それでも、この件は、戦争をしているのだと、悲しいことなのだということを、改めて認識することになったのではないでしょうか。

事実を知った母親の姿に、胸が痛みました。

ニコルだけではないのです。どれだけの人間が、家族を失ったのでしょうか。大切な者を亡くしたのでしょうか。

優しい人が、戦争を終わらせたいと願った人が、自ら守りたいもののために戦った人が、どれだけの命が失われたのでしょうか。

彼の死は、少なからず、周囲の人間に影響を与えたのでしょう。

願わくば、誰も傷付かぬように。
この祈りは、虚しいものなのでしょうか。綺麗事でしかないのでしょうか。世迷い言だと嘲笑いますか。

キラが、アスランが、この先、己に課した罪の重さに押し潰されないことを、祈ります。

戦争の悲しさ、虚しさ、やるせなさ、不条理…、そういったもの全てが、そこにあったような気がします。