フレイ
はみごのぼやき

フレイ・アルスター


この子は辛かったです。見ていて。

嫌われるだろうな、とは思いました。あれだけ主人公を詰っていましたから。 しかも、あらゆる手段で、行き場のない怒りをぶつけて。

だから、辛かった。私たちの誰もが、彼女になりうるのだと、そう思うと、胸が痛みました。

実際、最後の方で、彼女は、「何も知らなかったから」と省みていますが、私たちの誰もが、同じ立場なら、そうした可能性はあるでしょう。 彼女と同じ立場になった時、手近にいたキラという存在にあたる可能性は、誰にもあるのだと思います。 彼女のように考え、彼女のように思う人も少なくはないでしょう。これが現実なら。 自分も言うかもしれない言葉を、キラに投げかける彼女を見て、痛みを憶えました。

彼女の言動は、一番、私たちに近いのではないかと思っていました。 だからこそ、彼女の言動が痛々しかったのかもしれません。辛かったのかもしれません。
「もういいよ。もう、わかったから。」そう思って、泣くのかもしれません。

まさか、最後、あんな結末になるとは思っていませんでした。この子まで…。

しかし、「いいとこ取り」をしていた気がするのは、私だけでしょうか…。